心臓に悪いので寝なくてはいけないのですが、眠れなくなりました。それくらい、いい出来です。
前回の投稿で、キラーチューンが無いと書きました。これは間違いでした。いわゆる捨て曲なしです。いわばコース料理で、全部の料理にダシが十分に効いていて、箸休めの品を口にせず食べ続けると、舌が麻痺してしまい味わいがわからなくなります。それぞれがおいしいのは分かりますが、特別すごくおいしいとは感じなくなります。しかし、単品で食べるとそれぞれが絶品なのです。
私は曲の評価は厳しく、低めに出します。それぞれの曲の寸評は後日として、アルバムWonder World全体として98点です。私は、誓ってワンガのファンではありません。少女時代のThe Boysをアルバムとして評価するなら75点です。こちらもファンではありませんが、BEGのアルバムSixth Senseが89点です。それを越して、満点に近い点数を正直に言って、このアルバムには上げることができます。
The Boysの曲について「ラリーは各自の特徴を生かして仕上げてくれた」とテヨンが言いましたが、このアルバムを聞くと、各自の声を十分に活かすとはこういうことだと言えます。ボーカルのアレンジも完璧です。最初に視覚情報を見てしまうと、先入観にとらわれるので、まだ確認していないため、私は誰がプロデュースしたかは見ていないのですが、社長のパク氏によるものだと思います。彼はワンガの米国進出の時期や方法を間違えたので、マネージメントの腕はそこそこですが、トラックメーカー、アレンジャーとしての腕は超一流ですね。はっきり言えば、ラリー・なんたらかんたらの数倍上でしょう。
その、パク氏は当然自分の会社のアーティストをよく知っています。知っているからこそメンバーの素質を100%活かせたのでしょう。いくら有名プロデューサーであっても、過去の作品を聞くとかしなけりゃ、本当にアーティストを生かせる曲は作れません。
BEGのSixth Senseについて、英語歌詞で全米進出できるのではないかと書きました。今回のワンガの新アルバムは英語歌詞で米国でリリースしたら、アルバムチャートでも上位を狙えるんではないでしょうか。日本語歌詞をのせれば、日本のチャートでも月間チャートで一位取れそうです。
特に目新しいことをしているわけではないんです。曲が素晴らしいというわけでもないんです。ワンガがアーティストとして表現力を上げ、丁寧で隙のないアレンジを施しているだけなんです。それで上質な作品になるんです。社長はPVにでませんでしたが、音楽的な力量をこのアルバムで見せてくれています。
私は曲中にラップの入る曲はあまり好きではありません。味付け程度に使っても、曲としてその部分がおざなりになってしまいがちだからです。曲の流れの不自然さが感じられるからです。しかし、このアルバムではラップパートが生きています。
R&Bテイストと前の記事に書きましたが、このアルバムに存在する、一本筋の通った部分をどう表現すればいいのか、まだわかりません。R&Bの定義が幅が広すぎ、日本では純粋なポップよりソウルフルであれば全部R&Bと宣伝文句に使われるため、明確ではないんです。けど、まさにその音楽のソウルな部分がアルバムをまとめ上げているんだと思います。
もし、ワンガがもう一度米国進出に挑戦し、それで失敗、資金が足りなくなったら、SMが20億円くらいJYPエンタに払って、パク社長に少女時代の米国進出アルバムを作ってもらったらいいです。SMは20億程度なら回収できますし、パク社長ももう一度、夢を追うことができます。まあ、意地の張り合いの国ですから、実現はしないでしょうけどね。
一方、メンバーたちも米国で苦労して、それにめげずスキルアップしてきたことが分かります。英語力だけではありません。素晴らしいボーカルの表現力です。
私は自分で納得したものしかアフェリエイトは張らない主義です。このアルバムについては十分に出来の良さを認めます。アマゾンに製品があれは、即効で貼りますが、日本のアマゾンは現時点で人気のあるグループしか扱わないため、予約アルバムとしても登録されていません。残念です。
ワンガは今、注目度が低いですから、日本でこのアルバムを聞いておくと、「なんだ、まだBe My Babyのアルバム(Wonder World)聞いてないのか。まだまだだな。」と、知ったかぶりも出来ますよ。聞いてなくても、こう言っといても大丈夫。その友達が先に聞いても「本当にいいな」と言うでしょう。