どういう経緯かわかりませんが、反嫌韓、反日記事にアクセスが集まるので、一応、私の考えを書いておきましょう。
最初に、技術的なこととネット上のよくある勘違いについて書いておきます。どうもコメントのスパムがよくわかっていない人がいるようです。それと、コメントは公開しなければならないと考えている人もいるようですね、。
ネット上にはブログや掲示板のサービスがあります。ブログにはコメントが付けられるところもあり、なぜ、付けられるようにしているかといえば、ある人は広く意見を聞きたいからであったり、またある人はそれがグーグルやヤフーの検索で上位に表示されるのに有利だからと言われてきたからです。最近は、スパムなどが乗っかると逆に検索サービスで表示される順番に振りになるため、コメントを受け付けないほうが良いという考えが多くなっています。ただし、ブログや掲示板自体、今やそんなに人気のあるサービスではありません。mixiやFacebookなどのSNSやツイッターなどのマイクロブログに取って代わられています。
本来、こうした一般の人が投稿できる場所なのですが、広告がどんどん乗っけられ迷惑してしまうので、自動的にスパムと判断される機能を取り入れているものが多いのです。メールで言うところの迷惑メールですね。(迷惑メールを英語でスパムメールと言います)
通称、スパムフィルターは広告を弾くのを目的としています。ただ、あなたがどこかのサイトに、その持ち主さんに迷惑をかける様なこと、嫌われるようなことを書き込み、それをそのサイトの持ち主さんがスパムとして指定すれば、その情報はネット上にあるサーバーと呼ばれるシステムに保存されます。
何度か、スパムと判断され、通報され、一度、あなたがスパムの送り手であると判断されると、同じスパムフィルターを採用している他のサイトで同様に投稿しても、スパムとして判断されるようになります。あなたの書きこむ内容は関係ありません。ですから、あるサイトの内容を気に入り、良い意見を書きこんでも、その持ち主さんが気づき、スパムを解除しない限り、スパムとして処理され、持ち主さんに気づかれぬまま、削除されることになります。メールシステムにおける、迷惑メールと同じ機能があるのです。
当サイトに、わざわざ意見を書きこんでもらいました。同じ人なのか、違う人なのかわかりませんが、それらは全部、初めからスパムになっていたのです。つまり、他のサイトで既にスパムとして指定されてしまっているのです。いったい、どれだけのサイトに書きこんできたのでしょう?私は、宣伝目的以外のコメントがスパムになるのを初めて見ました。
迷惑メールの内容を一つ一つ確認する人もいないように、スパムに判断されたら、設定により、自動的に、もしくは手動でただ削除されます。
もしかしたら、メールアドレスを変えれば、スパム扱いされないと考えているかも知れませんが、スパム業者はメルアドをどんどん変えますので、スパムフィルターもその対応はされています。
技術的には、スパムフィルターをくぐり抜けるのは簡単です。ネットワークの知識があるなら、出来ますよ。
でも、そんな苦労をしても次は、その管理者さんの検閲が待っています。
あなたがサイトを自分で持つには、どこかのサービスと契約しなくてはなりません。それらは、大抵使用上の制限があり、むやみに特定の誰かの悪口やら批判を書けない規則になっています。ですから、もしその管理者さん自身の意見でなくても、コメントにそれが乗っていては、契約違反ということになります。日本の法律では、書き込んだ内容が正しいものであっても、間違っていても、名誉毀損が成立します。そのための防衛手段ですね。ですから、管理者としては、その様な内容をうかつに表示させないように、検閲する必要があります。
もしかしたら、あなたは「いや、俺のサイトはオープンで、言論の自由を尊重するんだ」と主張し、実際にそうするかも知れません。しかし、誰かが、特定の人の悪口を書き、そのサービスの使用規則に反していれば、契約不履行です。あなたのサイトは閉められても文句は言えません。約束を破ったのは、あなたです。
そこまで、かちかちな堅い話でなくても、自由に書きこませれば、コメントが荒れます。荒れれば、コントロールできなくなり、いざこざが起きます。そんな、面倒は嫌ですので、コメントは閉じる、もしくは検閲して、揉めそうなものは公開しない、それはそのサイト管理者の権利です。
すると「検閲」は憲法違反ではないかという批判になります。まあ、憲法でも確かに書かれています。「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」でも、当サイトも含め、よくご覧になって下さい。コメントは書きこんでくださいと書かれていますが、絶対に公表するものを約束するとは書かれていません。もし、どんな意見も公表しますと書いてあり、それを載せないのなら、ある意味憲法の検閲に抵触するかも知れませんね。けど、公開する約束はしていませんね。大抵のサイトでも同じです。インターネットは通信です。送られたコメントにもし、これは公開しなでくださいと書かれており、もしそれを公開しちゃえば、これも憲法違反ですね。
まあ、そんなに複雑な考え方をしなくても、日本国憲法における検閲とは、「行政権が、思想内容等の表現物の発表前にその内容を審査した上、不適当と認められるものの発表を禁止すること(最大判;昭和59年12月12日)」ですから、私達一般人が、自分のサイトに書かれたコメントを公表しようと、しまいと憲法の検閲には当たりません。ですから、なんにも違反していないのです。
以上、ネットの知識不足と勘違いについての補足でした。相手の正しい行為について、自分の誤解で怒っちゃうと、恥ずかしいですよね。覚えておきましょう。
では、本題です。私も初めは嫌韓でした。
子供の頃、周りの日本人は、韓国人を下に見ていました。私は、直接韓国人、在日の人と関わることはありませんでしたが、親や親戚が「ここは韓国人が住み着いて占領してしまった」とか話したり、また学校の先生でさえ、在日差別的な話をする人もいました。ですから、それをそのまま、なんとなく取り入れていました。そして、多くの人が、同じ状況で育ったのです。子供の頃から、理由のない日本人の優越意識と、アジアの他国に対する差別意識は、植えつけられました。
しかし、成長するにつれ、そんなことは意識から遠ざかっていました。子供の頃から、差別的な何かには反感を持っていましたし、そんなことにあえて関わり合おうとしなかったからです。
その後、成長してから、いわゆるテレビ討論やら、雑誌の反韓記事やらを読むようになり、嫌韓意識を持つようになりました。同様に、中国も嫌うようになりました。マスコミから発信される情報を、そのまま自分の意見として取り入れるようになりました。
しかし、仕事でアジアの人と一緒に働く機会ができ、ネットで韓国の友人ができると、それらの意識は薄れて行きました。日本人の中にも極論で煽る人もいますが、大抵の人は「普通」の範疇に入ります。同じように、他国の人もたいていは「普通」の範疇に入る、普通に良い人です。
逆に、ネット上のチャットで欧米人のアジア人差別を受けた時もあります。でも、その時には「どこの国にも極端な人がいるものである」という意識を持っていました。相手に、その表現は失礼だと指摘し、それでもやめないようなら、周りの欧米人と同様に、無視することにしました。大抵の場合、そういった人は更に挑発してきて、その後、無視されることにいたたまれなくなり、チャットから落ちて行きました。
非常にシンプルです。嫌韓でも、反日でも、何に対する差別でもいいですが、自分でチェックしてみましょう。
「それは、本当は誰の考えですか?」
「どこから、やってきた考えですか?」
「その考えを抱いたままで、楽しいですか?」
確実に言えるのは、生まれた時から嫌悪感、差別意識を持っている人はいないということです。誰かに、教えられた考えです。私の時代の、直接在日の人が回りにいない私の育った地域であっても、親や教師のもっている偏見を受け継いでいました。子供は素直ですから、良い悪いを判断せず、そのまま受け入れたのです。結果、みんな嫌韓意識を持つことになりました。
反韓、反日、中国人差別、今あなたの周りにあったとしても、自分で抱いていて、得することはないはずです。まず、自分が気持ちよくない。怒りを抱いたままにしておかなくてはならない。相手の悪いところを一生懸命探さなくてはならない。精神的によくありません。
もし、あなたが仕事を探していたり、学校に入るために面接受けたり、まっとうな会社と新しい仕事をもらおうと交渉したり、芸能界デビューしようとしていたり、ありとあらゆるチャンスの場面で、相手に自分が嫌韓である、反日である、差別を持っていることを話してみてください。真っ当な相手なら、引かれて、そのチャンスは手に入りません。誰でも、自分の近くにトラブルを起こしそうなネタを持っている人は、置きたがりません。憎しみはトラブルのもとです。至極、当然のことです。
例えば、私でも竹島に対する韓国の一部の人の態度には苛つことがあります。でもそれは、領有権とか、そんなことではなく、彼らが自分の偏見を見せつけ、それは嫌韓意識を持ったものだけでなく、「普通」の範囲の人までも怒らせようとしてくるからです。私は、歴史云々と主張しても、日本が国際法廷に持ち込む気がないのなら、半分ずつにするか、もしくは原爆でも投下してなくしてしまうか、福島の原子力事故で発生した、放射能を帯びたゴミを竹島で保存して、当面近づけないようにしておけばいいという、考えです。韓国政府が自分たちの政策のために煽っているのは重々承知しています。なら、そのネタを潰せばいいやと、考えています。
中国の、挑発的開発行為にも同じように苛立ちます。明らかに、中国のエゴです。中国の周りにある国全部、中国の態度には引いているでしょう。それでも、「将来の大きな市場である」という欲で、我慢しています。日本だけを見てみれば、弱腰で、物言えぬ政府と官僚に腹をたてることはありますが、そんな日本にしてしまったのは我々です。
かつて、バブルの頃でしたでしょうか、竹村健一という評論家がおり、人気を博していました。彼は日本の官僚は優秀であるから、政治家がダメでも、日本は大丈夫だと言い、マスコミもそれに乗り、我々は政治を面白おかしく見ていました。しかし、官僚は決して優秀ではありませんでした。エリート意識は持っているでしょうが、今の日本の現状の通り、ただの人でした。エゴを持ち、自分たちのことだけを考え、数を減らすことも、給料を下げることも、狡猾に反対し、実現させません。本来、景気が悪くなれば、国家公務員の給料も下がるはずですが、計算のもとになる給料とは正社員として雇用されている人の分だけです。臨時やパートを含めた日本国民全体の平均から求めているわけでありません。ですから、下がりませんよ。
日本の状況は、日本の責任です。他国のせいではありません。そうでなければ、我々は他国に操られているだけということになってしまいます。
日本の音楽市場の衰退もそうです。歌謡曲から、ニューミュージックが出てきて、さらにその流れをJ-Popと名付けて自己満足していた頃から、「なんだか同じような音楽ばかりである」と批判はありました。どこかで聞いた話ですね。そう、今のK-Popに対する韓国内外の批判と同じです。
男尊女卑、性接待、あれもこれも…日本でかつて、そして今も残っています。昔あった悲惨な例では、五月みどりさんが、ボーカルレッスンの先生に確か14歳の時にレイプされたと告白していましたね。ジャニーズはホモ行為で有名です。噂で収まらず、実話として上がっている話も、マスコミには大きく取り扱われることがありません。そもそも、若年層に対する性行為を厳しく取り締まらない時点で、芸能界は非常におかしな場所になっているのです。さらに、今恋愛カウンセラーとかなにかやっている、元ハロプロ所属のカントリー娘のメンバーでしょうか、本人が枕営業を告白してネットでは取り上げられました。ネットだけで終わる所が、悲しいところですね。
韓国云々といい、枕営業どうのこうのと批判すれば、それは面白おかしく、逆に日本をいじられる事になってしまいます。他国を批判してもしょうがありません。もし、我々が出来るとしたら、自国の状況をKAIZENすることです。他国よりも自国のほうが先でしょう。
あと韓国芸能プロ、SMエンタがパリで公演をした際、韓国のマスコミはK-popが世界へ浸透していると報道し、それをアメリカや現地フランスの人が「それほどでもない」とレポートしているのを、嫌韓の日本人が「ほれみたことか」と笑い話にしていますね。まあ、韓国のマスコミが大げさに書くのは、国民性でしょうがないので、分かっている日本人は初めから冷静に見ていました。
かつてテクノポップで一世を風靡したYMOが世界ツアーを行った時、日本のマスコミは「世界で絶賛されている」と報道していました。最近まで、世界ツアーを成功させたのだから、YMOは世界的に知られているものであると、私も信じていました。ところが、ドイツ人の同年代の人にネットで話題を振ったら「誰それ?」という反応でした。YMOはドイツの一都市で講演しているのに、ドイツには電子音楽の父ともいえるクラフトワークがでたところなのに、一般的には知られていないとのこと。そうです。自分の国の文化、芸能を大げさに取り扱うのは、どこの国もマスコミでもやることです。
誰かに石を投げつければ、回りまわって、自分に返ってくるのです。鏡の中の自分に向かって、批判しているようなものです。
純粋に、嫌韓とは切り離し、フジテレビの韓国依存体質が嫌だと言う言う人も、いるのでしょう。私を含めて、一番多くある意見は、「なら、見なきゃいいじゃない」です。私の田舎でも、キー局で流しているらしい、韓国ドラマが結構流れています。単に、見ていません。テレビ局は視聴率が命ですから、見なければいいだけです。それだけです。例え、自分の家に視聴率調査機がなくても、一般の意見は統計的に反映されます。それでも、視聴率が下がらなければ、韓国ドラマを望む人が多くいるだけです。
音楽番組も同じ、K-popが嫌いなら、その時間見なければいいだけです。一部の特定のアーティストが好きでたまらない人はつい最近まで、あちこちでこう主張していました。「K-popアーティストが出る分、日本の優秀なアーティストがでられない。」つぎに、こうなりました。「AKBとK-popアーティストが出る分、日本の優秀な…」 で、この主張とかYoutubeの動画を確認すると、奨めているのはなぜか同じアーティストです。一応、ちゃんと私はPV見ましたよ。そして、ダンスはうまい、PVも良い。けどK-popと同じ事を日本人がやってどうするんだ?という結論です。そんな感じなんですもの。そのアーティストがTVに出演できない理由、余りに明白です。オリジナリティーです。顔もよくある感じの良い男だし、声に特徴ないし、おまけに色々いじってあるし。それでダンス曲にうまいダンスを乗っける。日本ではPerfumeがやり尽くしています。でも、そのアーティストが好きで好きでたまらない人にとって、彼が日の目を見ないのは、他のアーティストのせいなんです。
色々書きました。多分、この文章を読んで、自分に当てはまらないところは、私と同様、他の人は馬鹿な事をやっているなあと同意していただけると思います。俺は憎しみを離さない。憎しみは私のアイデンティティよ。という考えの人は、初めからこの文章のあらを探して、ほれ、ここがおかしい、あれがおかしい、とやっていることでしょう。
憎む相手が韓国、日本であれ、中国であれ、特定の誰かであれ、その分だけ、嫌な気分をするのは自分です。それが大きいだけ、損をするのは自分です。
それを持ち続けると決意するのも自分ですし、手放して忘れてしまう決意をするのも自分です。人間の感情は、自分でそれを握りしめていない限り、自然と消えていきます。残っているのなら、自分で握り締めているのです。「憎しみが離れていかない」のではなく、「自分が握りしめ離さない」だけのことです。
本当の利己主義になりましょう。本当に自分のことを考えましょう。どっちが得でしょうか。このまま握りしめて、憎み、気分悪いままで人生を過ごしましますか?それとも、憎しみを手放し、楽になり、これからの人生を楽に暮らしますか?あなたの気分は私のせいではありません。あなたの決断です。どうぞ、楽な人生をお選びください。