米国市場は大きいだけでなく、成熟している

少女時代やワンダーガールズが目指す米国市場は歌い手も、聞き手も成熟している。

トニー・ベネット、御年85歳。「デュエット2」で今年全米アルバム・チャートでNo.1を達成。レディ・ガガとのデュエットが入っているからだろう?そのとおり。

でも、歌声を聞いて欲しい。これが85歳の歌声だろうか。何十年も変わらない美しい歌声。

古臭くても、売れてしまうんだ。

そして、レディ・ガガの歌手としての表現、エンターティナーとしての才能がこれほどわかるPVも他には無いだろう。

 

バニー・マニロウ。有名なジョーク。若者がたむろして困っているならどうする?答えは、バニー・マニロウの曲を流す。そうしたら、若者はいなくなってしまう。皮肉が売り物のアニメでは、「バリーマニロウ?ゲーー」と野次られる。

今世紀に入って、作成したアルバムは10枚。チャートのトップ10に何枚も送り込んでいる。68歳。

実際は彼のコンサートの観客には20代と見られる人も大勢いる。マニロウの顔は、若返りの整形し過ぎで、既にほとんど表情が変わらない。(50歳の頃の写真より、若く見える。)そんなおじいさんのショーになぜ?結論は楽しいのだ。素晴らしいエンターティナー。話術がうまい。声が良い。

そして、独特のビブラート。粘っこい、やや遅めのビブラートである。演歌なら、もろに小節の世界である。しかし、彼の場合、無音や跳ねる音、引っ張らない音でもビブラートが継続する。喉を使うのではない。体、腹筋を使った驚異的な歌声だ。

ちなみに、そのアニメには本人が本人役で声の出演をしている。おちゃめな人である。

 

エルトン・ジョン。ラップが全盛の頃、ラッパーはこぞって、エルトン・ジョンをターゲットにした。「古い、古臭い」と。

いまや、そのラッパーたちは見る影もない。(エムネムぐらいなものか?生き残っているのは。)

一方、御大は、ステージを続けている。フォーブス誌によると、今年最も稼いだミュージシャンの第3位だ。1億ドル稼いだ。ちなみにレディ・ガガが第4位。

 

古臭かろうと、良いものは売れる。才能のある人は人気を維持し続ける。稼ぎ続ける。(彼らの残りの人生では、使い切れないだろうが…)

少女時代のメンバーは新しいアーティストがお好きなようだが、これから挑む米国という市場は、こうした本当のモンスターがいるのだ。そして、それを受け入れている成熟した聞き手がいる。ちょっとや、そっとじゃ、受け入れられないし、油断すれば引きずり落とされる。海に例えるのなら、台風の大波に挑むようなもの。

数年後には消えてしまう、流れ星のようなアーティストだけを追うのではなく、燦然と輝く巨星がなぜ巨星でいられるのか、それを聞き、理解してもらいたい。そのほうが、ずっと勉強になる。成功の近道だ。

 

ちなみに、アメリカ市場とは関係ないが…

ベン・E・キング。名前は思い出せなくても、スタンド・バイ・ミーという曲はご存知であろう。

彼は今や慈善活動がメインであるが、今年日本語で、坂本九の名曲「上を向いて歩こう」を日本語で録音した。

このために日本語のレッスンも受けた。73歳。脱帽である。

コメントを残す