先日クリエイティブの音楽プレーヤーZEN X-Fi(初代)が壊れてしまった。電源スイッチが動作しない。電源が入らない。
小型音楽プレーヤーは一般に、電源スイッチを一定の時間オンにしないと、電源が入らないようになっている。これは、カバンやポケットに入れて持ち歩く際の誤作動を防ぐためだ。ZENもそうだった。スライドスイッチを一定時間オンの方向へ保持しなくては電源が入らない。
問題はこの機構ではなく、電源が入るまでの時間に差異があることだ。使用してきた経験則から、充電がフルの場合は短くなり、少なくなると長めになる傾向があった。電源をオフにしてからすぐに入れ直す場合は短く、しばらく使用せず、それから電源を入れると長めにしないと入らない。
人間は「このくらいか」と予想した長さより待たせられると、ついいらついて力が入ってしまう。この機種は電源投入までまでの時間が読めず、長めに待たされると力が入りすぎる。力が入れば物理的な部分は何らかの損傷を受けやすくなる。たぶん、それで一年も持たずに壊れたのだと思う。
何せ電源が入ってから立ち上がるまでも時間がかかるのだ。メニューは標準では使いづらく、カスタマイズしないと使い物にならない。一度、好みに設定したが、何らかの原因でフリーズが多発したため、リセットした。それから面倒なので、カスタマイズせずに使用していたが、基本的な機能である曲へのアクセスがしづらいメニューのため、これもイライラをつのらせる。
音は良かった。正確に言えば、せっかく付いているX-Fiの機能は使用せず、デフォルトの音そのままが私の好みに合っていたのだと思う。文句はなかった。ただ、その他のユーザーインターフェイスがことごとく使いづらい。
一年持たないとはおもわず、保証書も捨ててしまった。まあ、あったところで修理に送る送料がもったいない。
しかたがない。時間の有効活用のため新しい物を購入しなくてはならない。X-Fiには新機種がでていおり、タッチパネル採用だそうだが、当然のごとく選択肢には入らない。クリエイティブの製品は好きだったが、裏切られた感がある。しばらく購入しないだろう。
さて、機種選択のためのWeb検索だ。探すこと数時間。意外と早く候補は見つかった。後は詳細な情報をHPであさり、マニュアルを事前に読み機能を確認した。
決定。iAUDIO 9だ。
16GB、シルバー
16GB,ホワイト
8G,ブラック
日曜に申し込み、月曜は休日、火曜日に発送で、水曜日に受け取る。
充電し実際に最初から入っているデモ曲を聴きつつ、動作テスト。私の過去の購入CDはWindowsメディアプレーヤーで取り込んでいるので、起動する。音楽プレーヤーとして認識された。とりあえずD&Dで必要な物だけを入れてみる。
まあしばらく、なにやこれやと試してみて、ユーザーの満足度が高いのは納得。素晴らしい製品だ。久々にわくわくする製品と出会った。紹介かねがねお勧めレポートである。
まずマニュアルだが、読まない方が良い。いや小さくて読めない。付属CDにも入っているが、インストールするよりダウンロードした方が早いかもしれない。COWONのHPからダウンロード可能だ。(購入しようかどうか迷っている方は、事前に読むことをお勧めする)
まず、メニューはカスタマイズできないのだが、そのままで十分使いやすい。おしゃれだし、デザインも良い。機能をやたらと増やさなかったことが成功している。
メニューは2形式ある。一つはメニューを強調したもの、もう一つはアナログ時計を主にしたものだ。アナログ時計の場合、背景の画像を選択すると、それを使うこともできる。設定、画面、壁紙からオン・オフを切り替える。
メニューを表示するためには右側面のメニュースイッチを短く押す。メニューを表示している状態でメニューボタンを長押しすると、メニュー形式とアナログ時計形式を切り替えることができる。
ボタンは正面から見て右側が電源ボタンとメニューボタン、左側が音量ボタンだ。ポケットやカバンに入れるときは通常ホールド状態にして、誤作動を防ぐ。この機種では、音量ボタンをホールド時でも音量の大小、もしくは早送り・巻き戻しの機能に設定することができる。メニュー、Settings、システム、HOLDモードで選択だ。電源ボタンだけに突起が付いているので、指先の感覚で右側面なのか、左側面なのかを簡単に判断できる。
付属のUSB端子を差し込むと、充電が開始される。充電はフル充電まで2時間弱である。ただし充電中か完了したかを表すLEDなどが付いていない。それを唯一表す画面は一定の時間でオフ表示になる。完了したかを確認するためには操作パネルをタッチし、画面を表示する必要がある。充電中はchargingでアニメーションが動いており、充電が終了しているとFull chargedであったか、表示される。アニメーションも止まった静止状態のイラストになる。
マニュアルに書かれているが、バッテリーの性能で、使い切ってから充電するより、こまめに充電する方が長持ちするそうだ。私のように毎日数時間はパソコンの電源を入れている人間であれば、帰ったらUSB端子を差し込んでおけばよい。注意点はどのプレーヤーでもそうであろうが、USBハブを使用するときは、電力を供給する能力に気をつけること。電力が足りなければ当然充電されない。私のハブでは充電可能であったが、お手持ちのハブが使用できないときは、ハブを使用せず直接コンピューターに接続してみると良い。
操作はタッチパッドが中心だ。めんどくさそうだが実は簡単、左上がメニュー系の戻るで、右下が決定である。右上が進むで、左下が戻るである。右上から左下のラインはマウスの中ボタン兼ホイールのようなものだ。素早く動かすと選択項目を上下に素早く移動できる。ゆっくり動かすと、ゆっくり動かせる。
このパッドの感度は最初に設定しておいた方がよい。Setting、システム、機能 、Touch sensitivityでセットできる。この数字が大きければ高感度、小さければ低感度だ。感度はどの程度の時間タッチしていれば、それを選んだことになるかということらしい。あと右上・左下間をこすることで連続して項目を移動したり、巻き戻し・早送り操作をさせるときは、その増分を表す。高感度だと増分が多くなり、低感度では小さくなる。
肝心の音楽プレーについてだ。音楽を鳴らすためにはメニューを表示し、Musicのアイコンを選択する。すると前回演奏していた曲が表示される。(もちろん、購入時はデモ曲が一曲はいっているだけで、それが表示される。この曲はプリセットのエコライザー効果を聞き分けるのに良いので、一度聞きながらエコライザーを操作してみることをお勧めする)演奏開始は、右下の決定をタッチする。もう一度タッチすると、一時停止になる。
この演奏画面の状態で決定を長押しすると、サブメニューが開く。ここで、エコライザーや演奏モード、演奏速度を変更できる。
肝心の音質だが、エコライザーのノーマル、たぶんエコライザーの機能を全部オフにした状態のことなのだろうと思うが、それであると他の音楽プレーヤーと大差が無いように感じられるかもしれない。付属のイヤーフォンは性能がいまいちであるので、ちょっと良いものを使ってみると聞き分けやすいかもしれない。
私は音楽家の耳は持っていないが、英語の曲やスピーチを聴くと、何だが聞き取るのが楽なことに気づいた。(いや、英語のヒアリングもたいしたことは無いのだが…w)音質自体は前のX-Fiが好みであったが、音の解像度、つまり細かいところまで再現する能力はこの機種が上だ。音楽を聞いてみても、その点は気づいた。
エコライザーを効かせてみよう。まずは売り物のBBE。名前は異なれど大抵のメーカーではCD録音時に失われた高音域の補強をする機能が付いている。まあ、それである。
高音域の補正であるので、もともと音源にノイズが乗っている曲ではノイズが大きめに聞こえる。これはしょうがない。良く聞くカテゴリーが決まっている方はBBEよりも、そのジャンル名のエコライザーのほうが良いかもしれない。まあ、ここらは好みなのであるが。
私自身は、BBE VIVAにした。BBEに低音域の強調を追加した感じ。前のX-Fiに似ている。つまり、好きなタイプの音になる。BBE VIVA 2は、さらに低音が強調されるが、ちょっと強すぎる感がしたので、VIVAを選んだ。(まあ、エコライザーをいじってうれしがるのは、最初の数日だけで後は変更しなくなるのだが。皆さんと同じように。w)
音楽の演奏画面、また別の機能であっても、左上の戻るをタップすると、フォルダー形式へ移動する。戻るを連続でタップすると、一番上のフォルダーへいける。名前はLibraryだ。
Libraryの下には、フォルダー、アーティスト、アルバム、トラック、ジャンル、年代、新しい音楽、プレイリスト…と続く。
最初は、アーティストからアルバムを選択していた。けれど何かおかしかった。演奏順が異なっているのだ。リストを見てみると、ABC順になっている。どうすればオリジナルアルバム順に演奏できるのか迷った。
実はアーティスト、アルバム、トラック、ジャンルは楽曲データーに含まれているタグから選択されている。これは、ある特定の曲を素早く見つける手段を提供している。そのためABC順に表示されるのだ。
オリジナルの演奏順で聞きたい場合は、Library、フォルダーの下にMusicがある。ここはUSBメモリとして認識されているとき、D&Dで音楽ファイルを転送するフォルダーだ。メディアプレーヤーや、JetAudioを利用して転送するときも、ここにファイルが階層を保ったまま置かれる。
大抵、音楽のデーターはアーティスト名のフォルダーがあり、その下にアルバムのフォルダー、その下に音楽データーがある。メニューでMusicを選択したら、その下はこの階層になっている。ここから曲を選択すれば、オリジナルの演奏順序で演奏される。
ドキュメントリーダーの機能も付いている。ドキュメントというよりも、テキストファイルが読める。意外と画面が細かいので、良い感じで読める。私は時より英語の文章を訳すため持ち歩くときは、今まではいちいち印刷していたが、これくらい読めるとこれで代用ができそうだ。ただし、スクロールが画面単位であるのが玉に瑕。
日本語の場合、注意が必要だ。Shif-Jisでないと文字化けする。ここら辺は選択したフォントとの関係があるかもしれないので、もっと調査が必要だ。
フォントは自分で入れることもできる。TTFフォントだけである。入れたいフォントをUSER.TTFに名前を変え、USB接続時にシステムフォルダーへコピーする。後はメニュー、Setting、画面、フォントから、ユーザフォントを選択すると切り替わる。名前が決めうちなため、一つしか入れられない。
USB端子の保護キャップはちゃっちい。なくても良いような感じではあるが。プラグを接続した状態であるとこのキャップが取りづらいという意見があるが、そうでもない。ちょっと爪で引っかけ持ち上げ、正面側へねじれるようにできているのでひねるように開けば簡単だ。
ジャックはホールドが堅めになっている。おかげでイヤーフォンを付けた状態で落としても、抜けずに落下しなかった。(昨日初めて使ったのだが、既に手を滑らせてしまった。w)
ただし、頻繁にプラグを抜き差しする方は、できるだけ余計な力を入れずに行うことをお勧めする。毎日、力を入れて抜き差しすれば、それが原因でどこかが壊れることになるだろう。薄型電子機器であることをお忘れなく。
とりあえず、最初につまずきやすそうなところを補足する情報を書いてみた。これからも時より、ユーザーレポートを報告したいと思う。