拡張型心筋症になって9ヶ月目

心筋症のネタは封印していました。病気に気を払いすぎると、治る物も治らなくなってしまいます。

経緯を簡単に書いておきますと、咳が止まらないのが長く続き、連休中に近くの大学病院の緊急窓口で、ペインクリニックとして咳止めだけの治療のつもりが、心臓病だと言われ入院、検査と治療で2週間かかり、結局「拡張型心筋症」と診断されました。

仕事を変えるように言われ、すると東京での生活が成り立たなくなるため、田舎へ戻ることにしました。入院の最後で足の根元からカテーテルを通して、心臓の筋肉を採取し、顕微鏡で確認する検査の結果を確認するため、退院一週間後、その病院に行きましたが、「検査のほうもたぶん心筋症だろうと言っています。現代の医学では悪くなることはあっても、良くなることはありません」と言われました。言い方が曖昧だったのは、後でネットを使い、調べたんですが、心筋の抜けや変形、あと細菌性かどうかは顕微鏡で分かりますが、ずばり心筋症であると判断は付かないようです。細菌性で無ければ、心臓も伸びているし拡張型の心筋症であろうという判断らしいです。

田舎の新潟へ戻り、心臓病だとここだといわれる病院に行くことになりました。家族が他の人の噂を元にして、どうしてもここで無ければだめだという理由からです。遠いので私は地元の病院でよかったのです。

どうせ行くならと、得意分野に心筋症を上げている先生が初診を担当する日を調べ、その曜日に行きました。そこで相談した結果、前に言われていた回復の可能背が無いことについては「それは絶対に嘘。そんなことありません。薬が良く効く人であれば、回復します。」とのこと。(後で調べたのですが、その大学病院でも一年間で扱うのは5例ほどです。今言っている病院では3例ほどです。大学病院も今の病院も先生は5から6人と差はありません。つまり大学病院の先生が扱うのは、一年に一人程度ということです。すると、若い先生でしたので、せいぜい多くても3人程度、もしかしたら心筋症は初めてだったかもしれません。地元の先生は、その病院でも心筋症ですと担当することが多いらしいですし、外見から最低でも10年は経験があるでしょうから、実際数十例は経験されているでしょう。そこは経験の差だと思います。)

東京にいたときは降圧剤+利尿剤2種+αβ型の降圧剤(これが心臓の薬)の組み合わせ、(ネットで調べる限り、基本的な組み合わせです。利尿剤は効き目の強い元と弱い物がありましたが、弱い方は心不全の人の延命効果があるようで、そのために処方されていたようでした。)

その後、血液検査の結果をみながら、調節し、利尿剤を止め、心臓の薬が1/2量だったのを通常量の40mg(朝夕の20mgずつ)、やや高めのコレステロールは心臓病の場合押さえた方が良いとの判断で、ちょっと高いだけでしたが、薬で抑えることになりました。

結果、心臓のサイズはだんだんと小さくなり、血液検査の結果も心不全のマーカー値が正常になり、血液検査に関しては異常が無くなりました。(一度伸びた心筋は戻らないとネット上に情報がありますが、戻っているようです。)

地元に戻ってから半年後、診断後から7ヶ月後になりますが、エコーを撮ってみると、入院時は心臓の下の方しか動いていなかったのが、全体的に動くようになっていました。ただし、お医者さんは動き方は完全では無く、おかしいところがあるとのことでした。たしか収縮率は59%、正常が60%ですので、ほぼ正常です。弁膜はまだ完全に閉じきっていません。

心臓自体は調子が戻ってきたのですが、9月のおしまい、気温が下がり始めると、薬を飲み始めた頃と同様のめまいを感じるようになりました。血圧がだんだんと上がってきましたが、それは「心臓が元気になってきたから」との判断でした。

収縮時の血圧が140を超えてきたので、別の降圧剤を追加、ちょっと下がりました。年を越えると、めまいも良くなってきました。めまいを感じているときは、手先、足下がとにかく冷たかったのですが、気温になれたのかそれが改善されるとともに、めまいも無くなっていきました。

血圧の上は再度140になりましたので、最初から飲んでいる降圧剤に利尿剤が一緒になっている合剤に変わりました。減塩ができない人の場合、良く効くことがあるとの話しでした。私の場合、基本、しょっぱい物は避けていますが、それですと私だけ別に味付けする必要がで起き、主に食事を作っている母に負担になるため、基本は食べ、しょっぱい物は残すようにしていました。減塩生活を長年続けている感じから、塩分で6グラム以上、10グラム以下でしょう。薬を変えてから、120で安定しております。

というわけで、だいぶ回復してきました。治療法も進歩しております。あきらめずにがんばりましょう。

私自身の心がけとしては、既に死の覚悟もできています。また、同時に直す気力もあります。つまり、もし死んでしまうならそれでもかまわない、けれど治るなら治るであろうと、病気の進行に注意を向けないようにしました。心理的には、病気に捕らわれなかったのが良かったのでしょう。

食事は塩分控えめです。カロリーは通常で、体重はほぼ標準です。

運動としては、自転車で数十分、往復で約一時間こいだり、散歩を1時間程度します。冬は寒さもあるため、頻繁には無理ですが、たまに遠くまで歩いて買い物に行ったりします。

ただ、心臓が完全で無いのが原因なのか、疲れやすく、なかなか抜けてくれません。そのため、必然的に睡眠時間が長くなります。夜は9時か10時には寝て、朝は目が覚めなければ6時から7時頃に起きます。済んでいるのが繁華街で、最近の若い経営者は田舎なのに見栄っ張りの、大きな音がする車を夜中なのに使うので、目が覚めてしまうこともあり、そのため、寝られなくなったら、その分朝起きるのが遅くなります。前のアパートでも上の部屋に引っ越してきたおじさんが、小柄なのに大股で夜遅くから朝早くまで歩き回るので、耳栓を使っていました。その習慣もあり、戻ってからも耳栓をやっているときは多少の騒音でも起きることはありません。ただ、耳栓が邪魔で、外してしまうことがあり、そんなときは騒音で起きることがあります。

基本体調は、寒い冬より、暑い夏のほうが順調なようです。家族は暑さが心臓に負担になると考えているようですが、本人は汗がだらだら流れる位の暑さのほうが、体の状態としては純情なのです。たぶん、水分に気をつけていれば、血流が良いからでしょう。寒くなり始めましたら、まず、手足が冷えるようになり、疲れが出るようになってきました。

今回、久しぶりに記事を書いたのは、心筋症でアクセする人が多いためです。この病気だと判断されたとき、なかなか情報の収集に手間取りますからね。誰かでも、良くなる人間がいると言うだけでも、希望が持てると思います。さらに、治療法や薬も進歩していますから、がんばりましょう。


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