数年前から、女性の香水では、アルコールと水のベースに香りをつけたものに加え、常温で固形の油に香りをつけた「練り香水」がブームになっているようです。
今年は2016年ですが、秋口から来年辺りにかけて、男性の中でも密かにブームになりそうな予感がします。
液体の香水よりも、柔らかく長く香りが続くのが特徴となっています。日本人は西洋人よりも体臭が弱く、香水を派手に香らせるのを好まない傾向がありますので、私達には向いている商品です。
また、携帯しやすいのも利点です。液体の製品は漏れに気をつける必要がありますが、常温で個体ですから、液体よりも持ち歩きに気をつけなくても済みます。
日本でも練り香水を扱っているところはありますが、男女共用のユニセックス商品になります。男性向けの商品としては販売されていません。
アメリカやヨーロッパでも、ニッチな製品のせいなのか、さほどブランドは多くありません。香水は元々高価ですが、特にニッチな製品のせいか15グラムで40ドル以上する製品もあります。
その中でも、比較的安く、量も多い製品を見つけました。Walton Wood Farmというアメリカのブランドです。
Walton Wood Farm、Solid Cologne(練り香水)の製品リスト
いつものように、アフェリンクではありませんので、安心してご覧ください。
男性が自分で使用するにはもちろん、女性で男性へプレゼントしたい場合にも、参考にしてもらえるのではないでしょうか。
以降で、英語が苦手な方のために、製品の香りの説明部分を和訳しておきます。わかりやすく意訳している部分もありますが、ほぼ原文通りです。
The Texan
テキサス人という名前の香りです。タバコの香りがベースになっています。
香りの説明:「切りたてのサボテンに続いて、エキゾチックなスパイス。ベースは男性的なタバコの香り。」
タバコの香りと他の香料がまじると、しつこくなったり、合わなかったりします。そのため元々タバコの香りベースのこの練り香水であれば、喫煙者のかたでも邪魔にならないかもしれません。
どうやら、好き嫌いの激しい香りのようで、米アマゾンの評価では星5から1まで均等に評価が分かれています。
The Outlaw
アウトローという名前の香りです。
香りの説明:「攻撃的な森林と切りたての緑の香りに続き、海と地中海のフルーツの香り」
海の香りは、国や場所により異なります。日本の海の香りはプランクトンの死骸の香りです。どんな香りかわかりませんが、日本のそれとは異なるでしょう。
The Angler
釣り人という名前の香りです。
香りの説明:「全体的にもみの木とオークのウッディな香り。トップノートにレモンとライム、ミドルノートにカルダモンとローズマリー。」
不幸にして、釣り人という名前が魚臭さを連想させるのか、米アマゾンでは売れておらず、評価もコメントもついていません。
The Adventurer
冒険家という名前の香りです。
「スポーティで水の香り。トップノートはグレープフルーツ、ベルガモット、新鮮なオゾン。それに続き、みずみずしい緑の葉の香り、ネロリ、ローズマリーの優しいミドルノート、最後に清潔感のあるシーダのムスキーな香り。」
水の香りと訳した部分は「水上の」という形容詞です。オゾンは本来無臭です。放電した時の香りでしょうか。難しい表現です。
米アマゾンによりますと、製品の中でも一位人気があります。香りというよりも、製品に付けられた名前で選ばれているようです。
The Snipe Show
スナイプショーという名前の香りです。スナイプショーはアメリカのホッケーのスラングで、どうやらゴールのコナーや上部のバーを意図的に狙ってシュートするスキルのことらしいです。
「ほとばしるオレンジの香りで始まり、ミドルノートはプチグレイン、ジャスミン、ローズ、続いてベースノートにアンバー、ホワイトムスク、ローズウッドの男性的な香り」
ホワイトムスクは人工のムスクを一般的に指します。天然のムスクは動物から取るため、保護の観点、また値段が高いため、今ではほとんど使われません。ムスクの香料にも多少のバラエティがあります。基本的に他の香りをまとめる役割をするため、ほとんどの香りのある製品で使用されています。
米アマゾンのコメントは4件あり、両極端に分かれています。悪い意見は香りがないというものです。どうやら、アマゾンの保管方法にも何か問題がありそうな気配です。いずれにせよ、米アマゾンから日本には送れませんので、保管方法の心配はせずにすみます。
The Beast
ビースト、獣や野獣と訳されることが多いですね。
「レモングラスに混じるフレッシュなマンドリン、タンジェリンに続き、カルダモン、ペッパーの男性的な香りが続き、ベースノートとしてネロリ、シーダウッド、サンダルウッド、深いモスとパチョリの香り。」
米アマゾンのコメントには、スポーツマン、ジェントルマン、それとこの3つの名かでは一番男性的な香りであると表現されています。使われている香りを見ると、どちらかといえば女性的な配合のようですが、ベースノートのウッド系とモス系が効いているのでしょう。
The Sportsman
スポーツマンという名前の香りです。
「ベルガモット、マンドリン、緑茶の葉の鮮やかなトップノートに続き、ジャスミンと谷間のユリのミドルノート、最後にアンバー、サンダルウッド、ホワイトムスクのベースノートが香る。」
米アマゾンには一件しかコメントがありませんが、的確に説明されています。スポート後にシャワーを浴びたような、清潔な香りで、さほど男性的でウッディな香りではないようです。香りは弱いようです。
The Gentleman
ジェントルマン、紳士という名前の香りです。
「素晴らしい男性的な香り。柑橘系と光、リフレッシュするフローラルでムスクの香り。」
製品のなかで一番、説明ではどんな香りか想像つきません。光と訳したlightとは何のことでしょう。火にもlightという単語が使われることがあるようですが、この場合は異なると思われます。また、香りが軽いという意味でもないようです。
この製品にだけムスクと書かれていますが、天然のムスクは値段的にも、動物保護の観点からも使えないので、他と同じくホワイトムスクだと思われます。
米アマゾンのコメントによりますと、フローラルの部分が感じやすいのか、紳士という名前の割に、ユニセックスとして女性でも使えるという意見があります。香りは軽めで、長続きしないという意見もあります。まあ、練り香水ですので香りが弱めであるというのは、当たり前だと思われます。
The Huntsman
猟師という名前の香りです。
「暖かくウッディ。柑橘系、バルサムとスパイスとシーダウッド、ムスクとモスの香り。」
ウッディの香りは、「暖かく」と表現されますので、やや多重表現気味です。香料を見てみると、ウッディでもエキゾチック系かと思います。
購入方法
アメリカで製造販売されています。Amazon.comでも取り扱われていますが、残念ながら国際配達の対象ではありません。
そのため日本から購入するには、ブランドのサイトから直接通信販売で手に入れることになります。配達料金は15ドルです。3つ以上購入すると送料無料のオプションが表示されます。国際配達でも有効なのかどうかは、試していないのでわかりません。
もうちょっと高級な男性用練り香水のブランドは2つ見つけています。この記事にアクセスがあるようでしたら、紹介します。