私が理解した拡張型心筋症とは

意外と拡張型心筋症の情報を目当てにこちらのサイトにいらっしゃる方が多いので、いささか驚いています。まあ、ネット上の情報は新しいもの、古いものゴチャゴチャですものね。それと、この病気の情報は意外と少ないんですよね。私も書籍などいろいろとあたってみましたが、詳しい情報はネット上にしかありませんでした。

そこで私が今現在、2010年7月8日ですが、理解している知識を書いておきます。

この病気は難病情報センターのサイトですと、特発性拡張型心筋症と名づけられています。特発性の部分は「とくはつせい」と読み、意味は原因不明で突然なるというらしいです。ただ、最近は複合原因であると考えられている様で、そのため特発性とつけないようです。

この病期に限らず、心臓の病気が疑われる場合、レントゲン、エコー、心電図、血液検査が基本的な検査として行われるようです。私の場合は、定期健診でレントゲンで心臓が肥大傾向にあったのは分かっていましたが、会社の健康診断後、約2週間後に病院へ行ったときは肺の横幅に対して、心臓の大きさが20%以上も大きくなりました。その初診時の検査で他に分かったことは、エコーの動きでかなり心臓の動きが悪いことでした。血液検査の結果は曖昧な言い方でした。実は、ドクターが経験の浅い方だったのです。何せ連休中に緊急扱いで見てもらったので、経験を積んだドクターは休んでいらしたようです。

後から理解したのですが、血液検査だけでも、心不全状態にあるのは分かるようです。

その時のドクターの診断ですと、心臓が上手く動いていない(心不全状態)で、心不全になる病気は主に4つあり、そのうち一番最後に説明されたのが心筋症でした。一番可能性が低いからかもしれません。

緊急入院するように言われ、鼻には酸素、右腕には点滴、左には血中酸素の測定器、胸には無線型の心電計、尿道にはカテーテルを差し込まれ尿がパックの中に溜まるようにし、ベットに寝たきりになり、点滴に利尿剤を流されます。要は、体の中から水分を抜いて、心臓の負担を軽くしてやるわけです。排便の時は全部つけたまま、トイレへ行き用を足します。それ以外は寝たきりでした。

連休が明け、担当のドクターが決まるまでこのままの状態でした。担当のドクターが決まったのは5日後です。何せ連休中でしたから。この時に小便を貯めるためのパックと酸素は外してもらいました。毎日の測定で血中酸素濃度は回復していましたから。尿道に突っ込んだカテーテルを抜いた後、小便はトイレに行くたびに容器に出し、測定機械に自分で入れました。量と濃度の統計をとるためです。

回復にしたがい点滴も外してもらいます。無線の心電計だけは退院直前まで付けさせられました。

動けるようになってきたら検査も始まりました。入院後一週間後のことです。最初の大きな検査は、体に高負荷な運動をさせ、そのギリギリの状態で血管に造影剤を流し、心臓を撮影します。その後、数時間経った後、再度撮影します。要は心臓にある大きな血管3本が詰まっていないかを調べる検査です。この検査は問題ありませんでした。そこで、心筋梗塞と狭心症の疑いが完全に晴れました。

エコーも何度もやりましたが、時間をかけ丁寧にやったのが一回です。後は定期的なチェックらしいでした。正式に担当のドクターが決まる前、つまりまだ連休中のときに、若いドクターがエコーの動画を見たが絶対に心筋梗塞ではない、動き方が違うと言って言ったので、エコーでも判断がついていたようでした。

残るは弁膜症と心筋症なのです。弁膜症についてはいつの間に可能性から外されていました。理由は分かりません。

ここまで来たら、あとは心筋症の疑いだけが残ります。心筋症と言っても原因がはっきりしているものと、していないものを見分けるためらしいです。ただ、原因がどうであれ、心不全状態と心筋症、どちらも治療としては同じで、服薬する薬も同じであると事前に言われておりました。心不全は心臓の調子が悪いという意味ですから、心筋症になれば心不全であるわけです。

運動負荷のテストを行いました。これは、どの程度体を動かせるか、つまり、酸素を取り込む能力からどの程度の運動強度が限界で、有酸素運動から無酸素運動へ切り替わる強度がどこなのかを突き止める検査です。これがどう、判断に結びつくのか理解に苦しむところです。たぶん、退院後の運動療法のために、目安を見つけるため行なったのかなと思っています。

続いて、24時間心電を記録できる計測器をつけたまま、すごしました。実生活の中で不整脈が出ていないかのチェックです。検査前にいつもより詳しく分かる心電計により測定をするといわれ、30分くらい検査をし、その後24時間の機械をつけすごしました。自分の行動はメモっておきます。それにより、いつもしくは何を行うと不整脈が出るのかが分かるわけです。

心筋症は進行性の病気です。そのため、症状が進むと不整脈が現れてきます。不整脈が出るようになると、いわゆる突然死する可能性が上がってきます。そのため、不整脈のチェックが必要なわけです。

24時間の機械を付ける前の詳しい心電図測定、それと24時間後の機械を外すときに、女性の検査士の方々でしたが、不整脈が出ていると言っていました。ただし、後からドクターはまだ出ていないと言っています。ここら辺の判断がどうなっているかはわかりません。

血液検査は頻繁にやります。特に、投薬が始まってからは、こまめにやります。お薬は4種類で利尿剤が2種類に、降圧剤が2種類です。それらの副作用が出ていないことを確認するためにも血液検査が必要になります。

最後に、カテーテル、ボールペンの軸程度の細いものを足の付け根の動脈から入れ、心臓まで到達させ、心臓の各部の圧力、造影剤を流しての撮影、あと心臓の細胞を少々つまんで取ってきて、顕微鏡で検査することになります。検査と言うより、簡単な手術ですね。これは。

これらの検査は、心筋症の判定として行うのがふさわしいと書かれているものです。全部やりました。

でも実際、たくさん検査をしますが、可能性として別の病気でないことを確認、証明し、心不全を引き起こすその他の病気でなければ、心筋症というような判断を最終的に下すようです。つまり、心筋章をズバリと判断するのではなく、他の原因が無ければ心筋症であろうと決まるような感じです。

カテーテル検査で心臓の細胞を取り、検査をするのですが、細菌性の心筋症で無いのかを判断するためにも行います。細菌性の心筋症であれば完治する可能性があります。ただ、感染初期なら分かるようですが、それ以後は分からないようですね。

私の場合も「生体(実際に細胞をとっての検査)も心筋症でないかといっている」という曖昧な言い方をされました。ずばっと判断できたのではなく、単に「感染による初期の心筋症ではない」ことだけが判断ついたのでしょう。

あと、心臓の筋肉は動かなくなる、もしくは壊疽するとその部分は線維化したり、細胞が抜けたりするようです。それも細胞を直接に顕微鏡で見れば判断つくようです。こういった知識を退院後に身につけたため、私の場合はどうなっていたのか、検査をした病院のドクターに確認できませんでした。すでに田舎へ引越し、転院してしまったからです。

まあ、これは致し方ない部分もあります。拡張性心筋症の中で原因が明らかなもの以外は、複数原因といわれているので、実際一度に突き止めるのは難しいのでしょう。原因が複数あるため、治療法も確立するのが難しいでしょうね。そこが、難病と言われる点なのでしょう。

30年くらい前までは、この病期にかかると5年以内に約70%は亡くなっていたらしいです。現在は逆で70%以上生き残ります。病気の進行を薬で抑えるのですが、薬の効き目が良い患者さんは、快方へ向かうこともあるそうです。(最初のドクターは今の技術では良くなることはないと断言していましたが、いまのドクターはこの様に説明しています。薬に対して良い反応を示す患者なら治らないまでも、ある程度回復するようです。今のドクターは専門分野に心筋症を入れている人なのでこちらを信用したいと思います。)

薬についても触れておくと、良く使用される四種類が処方されています。一応紹介しますが、お薬自信の名前で有効成分名ではありません。ジェネリックを使用されている方は違った名前になっているかもしれませんね。

最初がディオパン錠です。降圧剤です。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤です。この病気に関して調べると近年はACE阻害剤とβ遮断薬の併用で、生き延びることが出来るようになったという資料が多く見つかると思いますが、ACE阻害剤の代わりになるものです。空咳などの副作用がなく、副作用も少ないため、処方されるようです。

次にアーティスト錠です。αβ遮断薬です。基本的には心不全には使用しません。心不全は心臓の働きが落ちている状態のことですが、この薬はβ遮断作用があり、これは心拍を落とします。まあ心臓の働きを抑えるわけです。働きの悪い心臓の働きを更に抑えるのですから、通常は使用できません。ただ、心臓の負担を軽くすると言う点で心筋症などには有効で、通常最低量から段々と増やしていくらしいです。私は現在15mgですが、効き目がいい方らしく、増えていません。

5年後に生き残るのがACE阻害剤+β遮断薬の時代で70%以上です。今は、アンデオテンシンⅡ受容体拮抗剤+αβ阻害剤ですから、もっと良くなっていることを期待したいと思います。

残りの2種類は利尿剤です。体の中の体液が少ない方が心臓には負担がかかりませんので、利尿剤も処方されます。

メインの利尿剤はラシックスです。強力な利尿作用があります。腎臓の尿細管で水分と塩分の再吸収を抑えます。尿再刊でもループ状に曲がっている部分、ヘレンループに作用するため、ループ利尿薬というカテゴリーに分類されています。

強力な利尿剤を使っているのに別の薬もとっています。アルダクトンです。降圧作用は強くないのですが、重い慢性心不全に大変有効であると分かってきて、標準的な心不全状態の患者の死亡率を30%も低下させる研究結果もあるようです。また、体の中のカリウムを保ため、カリウム保持性利尿剤と呼ばれるそうです。体の中のカリウムが低下すると、不整脈が出やすくなるそうです。不整脈が出るとこの病気では突然死してしまう危険性が上がるため、他の病気が無い限りカリウム量は適切に保たなくてはなりません。

上記4種の薬の適正量を決めるため、症状が悪くなくても入院し、検査と薬の調整を行うこともあるようですね。なにせ、副作用として立ちくらみなどがありますから。私の場合、現在急に動くと視界が数秒ホワイトアウトします。ドクターに相談したところ、薬が良く効いている証拠だから、普段の生活で急に動かないように気をつけるように言われています。退院後は、体が重かったり、胸が押さえつけられるような感じがずーっとしていたり、突然動悸を感じたり、気分が落ち込んだりと色々ありました。実は、心筋症による症状なのか、薬の副作用だったのかはっきりしませんでした。心筋症による心不全の症状も薬の副作用も似ているからです。どちらでせよ、薬が効いているのか、副作用に慣れてしまったのか、普段はそれほど気になることは無く、急に動作をしないことを心掛けておれば、通常の生活には何ら差し支えがありません。

お薬としては、他に1種類、追加になりました。血液検査の結果、少々コレストロールが高いのですが、心臓が悪い人はコレストロールも低くしていた方が良いとのことで、投薬になりました。それほどコレストロールを食品から取っているとは思えないのですが、体内のコレストロールの75%は体内で合成されるようで、それを抑える薬となりました。

薬で病気の進行が抑えきれなくなり、心臓の働きが悪くなると、手術が状況に併せて行われます。軽めのものならペースメーカの埋め込みです。一番重たいのが、心臓移植になります。その間に、いろいろとバチスタとかなんとかあるようです。

この病気を根本的に治療する方法は、心臓を交換、つまり移植手術となります。日本国内で健康保険で移植施術を受けられるのは大阪の2ヵ所だそうです。もしかしたら東京大学の附属病院を入れて3カ所かもしれません。心臓移植で一番問題なのは、心臓を提供してくれるドナーが見つかるかどうかです。なかなか見つからないため、お金がある人は1億円以上かけてアメリカで手術を受けるようです。

心臓手術に成功しても、拒絶反応を防ぐため、免疫の働きを落とす薬を飲みつづけなくてならず、薬の作用で病気にかかりやすくなるそうです。

新しい治療法としては、重症化した患者さんの血液中のある抗体だけを取り除く、ドイツで行われている方法が日本でも試験的に導入し、結果は良好なようです。これは根本治療ではなく、対処療法に過ぎません。この病気の患者さんの約四分の一はこの抗体が心臓を異物として攻撃しているらしいです。まだ、健康保険で受けられる治療法ではありません。

心臓自身、もしくは心筋自身を細胞から作り出そうという研究も進められているようです。長生きすれば、自分の細胞から作った心臓か、心臓の筋肉を手術で移植して、拒絶反応も無しに生き延びるこが出来るかも知れませんね。

また、医療の補助と言う点では、都道府県の単位で医療費の補助制度があります。世帯主の収入に応じ最高額がきまるのですが、入院時は2万円ちょっと、通院時は1万円ちょっとの支払いですみます。院外処方のお薬は無料になります。これは、治療法の開発のために個人の症状と治療記録を使わせるという同意の元に支給される制度です。

都道府県の単位ですので、申請はお近くの保健所で行うこととなります。この時に提出する、臨床調査個人表という定形の診断書をドクターに書いてもらう必要があります。これを書いてもらうのに、数千円支払うことになると思います。私の場合は5千円でした。今のところ月一回の通院で済んでいるため、1万円もかからないのですが、薬が28日分で三千円弱ですので、2ヶ月分でペイできますね。まあ、損得では無いんですが…

この申請は年一回行うことになり、毎年9月に更新となります。この時にも、臨床調査個人表が必要となります。ただし、7月から9月に初回の申請を行うと、その年の更新は免除されますので、5月・6月あたりに発症した方は臨床調査個人表にかかるコストも計算して申請した方がよろしいかと思います。

あと、この制度はこの病気と診断された時点では無く、あくまでも申請した日付から有効になります。審査が通るまで数ヶ月かかることもあるそうです。もちろん、通らないこともあります。病気と各都道府県によりここら辺は異なっているようです。ただ、申請後からは病院の領収書と薬を調合してもらった薬局の領収書は失くさないようにしておきましょう。

もちろん、この制度が適用されるのは拡張型心筋章の治療のみです。他の病気とか、歯医者で治療を受けるとかは補助の対象になりません。

いくら治療費に関して補助があるといっても、いいことだけではありません。(この病気になったこと事態が大きなマイナスですが…)私の様にこの病気になり、仕事を辞めると、年齢と不況もありますが、就職がきついです。なにせ、血液検査をすれば、体が悪いのがバレてしまうので、隠したままの就職活動がむずかしいのです。

とはいえ、気持ちを沈ませてしまっていては回復出来る体力も回復しません。

心不全状態ですが、第二の心臓である足腰の強さを保つのも、良い状態で長く生きるには重要なそうです。ですから、私は、歩けるときは無理せず1時間くらいウォーキングします。息切れするほどの運動は心臓に負担になるため避けていますが、今、ハローワークを経由して職業訓練校に通っています。片道30分、自転車で走っています。生徒さんの半分は私よりも若い方ですが、体力は私の方があるようですよ。他の皆さんは車ですもの。^^

心筋症に関して書くのは、これぐらいにしておきます。何かの参考になれば幸いです。あとは、入院記を書くつもりですが、あまり病気のことをに触れる予定はこれからありません。病気を忘れることが、最高の治療法だそうです。;)

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