シェービングのウソ、ホント

つまるところシェービングは時間やコストなどを考慮して実用本位でやるか、それとも趣味として時間とお金をかけるか、本人の肌質はどうかでやり方は様々なはずです。それなのにこれはOK、これはダメと言い切っているサイトが多すぎますね。

以前に女性の男性美容家がYoutubeで、シェービングの方法を紹介している動画を見て何だこりゃという感想を持ちました。昨日たまたま、検索で同じ方の監修の記事を読んで、「ああ、これはネット上の情報集めただけだ。」と思いまして、この記事を書くことにしました。

本来、髭を剃る男性が自分の状況に合わせて選択、調整すべき事項をあたかもこれが正しいと言うような書き方になっているのが、とても気になるからです。人間には様々な生活実態があり、個人はいろいろな身体的特徴を持っているのですから、一つのシェービング方法が正しいと断言してしまうのは、いかがなものでしょう。

順剃り後に逆剃り

基本として順剃り後に逆剃りするのは、いきなり逆剃りするより肌に優しいのは、一般的に事実です。(実際に髭を剃っている男性なら、伸びている髭は逆剃りしづらく、時には剃れずに引っ張られて痛いという経験をされている方が多いでしょう。)この順番はマニュアル的で、「誰にとっても剃りやすく、安全」な方法です。そのため、カミソリ会社の動画などでもこのように説明されています。

しかし、実際は肌質や髭の伸び具合、濃さや使用する道具により、剃る順序を工夫するほうが良いのです。

たとえば、私が一枚刃のカミソリを使い毎日(約24時間間隔)剃る場合、最初は横剃りから始めます。これは髭の伸びる方向に対して横方向から剃ることです。一日で伸びる量はさほどではないため、順剃りでは髭がほぼ剃れません。ほとんど剃れないのに、カミソリを当てることは、肌の負担が増えるだけです。ですから最初は横剃りで、次に逆剃りします。

剃る時間がまる一日以上開く場合は、自分の髭を順方向になでてみて、指先でわかる程度に伸びている場合は、順方向からはじめ横剃り、逆剃りです。理論でなく、実際に毎日髭を剃る人であれば、似た知見をお持ちでしょう。髭剃り前に顔を撫で回すのは、格好をつけているからでなく、伸び具合をチェックしているのです。

しかし、今や標準となっているカートリッジ式のカミソリでシェービングする場合、基本は順剃り、逆剃りの2パス(方向を変え剃る回数のこと)で行っています。カートリッジ式は「肌に負担をかけず、比較的深ぞりできる」性格を持っていますので、大して伸びていない場合でも順反りである程度剃れるためです。マニュアル的に、順剃り、逆剃りでいつでもうまく剃れます。ですから、時間をかけずにある程度深剃りするには便利です。

そんな私でも前回剃ってから時間が経っておらず、入浴時に浴室で、カートリッジ式のカミソリを用い、かつ新しいカートリッジに交換後に剃りやすいフォームかジェルを使用するのであれば、いきなり逆剃りします。短い髭を肌に負担をかけずに簡単に剃れる条件がそろっている場合は、順反り、横剃りで無駄に時間をかけません。

カミソリ負けしやすい人であれば極力軽いタッチで、順剃り、横剃り、逆剃りで少しずつ剃っていくほうが、負担がかかりません。逆に肌が強く、いきなり逆剃りで大丈夫な方も、世の中にはいらっしゃいます。

ですから正確に書くのであれば、「ほとんどの人は、いきなり逆そりは肌に負担がかかりすぎ、カミソリ負けしやすい」になるでしょう。

順反りは、上から下

当たり前ですが、順剃りとは上から下へ剃ることではありません。髭の生えている方向に剃ることです。

髭の生え方は複雑です。さらに、年を取るにしたがい、皮膚が引っ張られることで変化していきます。

私の場合、鼻の下は中央から外側に向けて生えています。頬からもみあげの下あたりは上から下、耳の下から顎の骨に沿ったラインでは中央から外側へ向いています。あごも上から下ですが、首の付け根の部分は左から右です。中央の喉仏の部分は上から下です。エラの部分が一番複雑で、上から下と左から右へが混ざっています。

順反り、逆剃り、横剃りを正しく行うには、こうした自分の髭の流れを知ることが重要です。時間がある時に細かく触ってみれば、簡単に分かります。10日ほど伸ばせば、目でも確認できるでしょう。

単純に順反りが、上から下へ剃ることであると考えられている一番の理由は、細かい説明が面倒であることと、利便性からです。人により髭の生え方が違うなんて、説明が面倒です。

利便性というのは、簡単に説明でき、結果もまあまあだからです。髭が下から上に向け生えている人は少ないですし、逆に生えていても一部ですから、上から下に向けて剃れば、肌に負担のかかる逆剃りになりづらいからです。

何十年も行っていれば自然と身につく知恵もありますが、初めての方には簡単な説明が必要です。髭を剃り始める第二次性徴が出てくる時期は、口角の上の部分にうっすらと髭が見え始めますが、さほど髭は濃くありません。髭も柔らかいので、ぶっちゃけ逆剃りでも負担にならないでしょう。時が立つにつれ、段々と髭の映える範囲が広がり、濃く固くなっていきます。

ですから、初心者に理解しやすい指針が必要で、それが「上から下へ」です。これは簡単に覚えられます。

また、特に剃り方の初心者向けビデオを用意しているメーカーは、カートリッジ式のカミソリをメインに販売しており、さほど濃い人でなければ、上から下へである程度きれいに剃れてしまいます。髭を剃り始める若い人には、これで十分です。

しかし、電気カミソリでシェービングを始め、途中からカートリッジや一枚刃の製品を使いはじめる人は、思春期に比べ髭は固く濃くなっているでしょうし、過去の経験の積み重ねがありませんので、最初にもう少し細かい理解が必要です。

特に皮膚の弱い方は、負担を避けるために髭の生え方を考慮して剃る必要があります。

朝に剃ったほうが良い

理由として上げられるのは、髭が一番伸びる時間が午前6時から10時までであるというデーターです。フェザーのサイトで、この情報は公開されています。このデーターに基づくのであれば、10時以降に剃るのが正しいことになります。しかし、通常の会社で働いている場合、10時以降に剃るのは難しいので、夜よりは朝の時間が良いという考えです。

実際には夕刻以降の入浴時に剃る方も多いでしょう。髭がとても柔らかくなっているので、肌の負担は最低で、深剃りも簡単です。「肌には良い」はずです。しかし、この時間に剃ると「夕方以降に髭が伸びてみっともない」ことになるそうです。(ちなみにフェザーのサイトでは昼ごろに目立ち始めると記載されています。)

髭の成長スピードは個人により異なります。少ししか伸びず、夕方になっても伸びたように見えない人も多いでしょう。それであれば、夕方や夜にシェービングするのはやぶさかではないはずです。

しかも、通常の社会生活、会社勤めなどをしている場合、夕方に多少髭が伸びていても「みっともない」と思う人はいないでしょう。夜に接客業として働いているならともかく、朝の顔がさっぱりしているのであれば、夜に多少髭が濃くなっても、社会的には許容範囲です。マナー違反でもありません。それをあげつらうことは逆にマナー違反です。(まあ、退社後にオネーチャンの多い店へ出向くとか、超一流店にデートにいくとかであれば、シェーバーで軽く剃るのは、受けが良いでしょうけどね。)

また、髭が目立つことに対して侮蔑的な言い方をしてしまえば、髭の濃い方に対する社会的差別になります。髭が濃くて悩んでいる方も大勢います。それは個人差として受け入れるべきでしょう。

もう一つの理由は、夜間に肌のダメージは回復されるため、朝は肌の調子が良いからシェービングに最適だからなのだそうです。これも、逆もまた真なりで、夕方から夜間に剃れば、シェービングのダメージが寝ている間に回復してくれる利点があります。どちらが有利不利とは言い切れないでしょう。

結論としては、これは絶対的な良い悪いの話ではなく、どんな社会生活を送っているかと、髭の成長、どれくらいの手間をかけられるかを鑑み、最適な時間に剃れば良いだけの話です。

洗顔に最適なのは32度のぬるま湯

これは多分事実でしょう。顔の肌表面の温度は32から34度というデータに基づいています。32度はぬるま湯です。手の温度にもよりますが、触ってみると冷たくも、暖かくもない温度です。

しかし、実用的ではありません。毎回、温度計で測らない限り、32度なんて細かい温度に合わせられません。たとえ、温度調整付きの給湯器や蛇口を使っていてもです。

そもそも、この温度に意味があるとすれば、肌を刺激すること無く、顔の油分を少々流せるからです。顔の皮脂は30度以上で流れます。この温度で洗うことで、水溶性の汚れを落とし、皮脂を残しながら、多少は油分を落とせるからです。

このデータを紹介している多くのサイトでは、32度のぬるま湯で洗うだけで止めるのではなく、その後に石鹸で洗うことを紹介しています。石鹸の性質にもよりますが、肌から奪う皮脂量は使う湯の温度による影響よりかなり大きいでしょうから、肌に残す皮脂量をコントロールするために32度にするというのは、本当に意味がありません。本来、石鹸を使わないことを勧めるべきです。

それに普段、顔の皮膚は32度ではない気温にずっと晒されています。気温が32度でなくても、顔の皮膚が傷んでいる様子はないですよね。人間はこの程度でダメージ受けるほど、やわい生物じゃありません。

実用的な指針は、顔の皮膚が乾燥肌、敏感肌である人は、洗顔を含めたプレシェーブの方法、実際の剃り方に工夫が必要だということです。たとえばエグゼクティブシェービングのサイトの方が、Youtubeで一枚刃の安全剃刀によるシェービング方法を公開していますが、彼はぬるま湯を薦めています。

シャワー後にぬるま湯で顔を洗い、プレシェーブオイルを塗りこみ、軽く洗い、軽く水気を落とします。ボールで敏感肌用の無香料なクリームを泡立て、新しい替刃で細かいストロークで剃っています。最後はアフターシェービングパームで仕上げています。アルコールの入っているアフターシェービングスプラッシュは、肌を乾燥させるからです。敏感肌の方が朝剃るとなると、このように完璧な手順が必要になるのでしょう。(このページの最後で紹介します。)

もし、乾燥肌や敏感肌でなければ髭を柔らかくするため、やけどしない程度の熱い蒸しタオルを使うか、十分に温かいお湯で顔を洗いましょう。どうせシェービングソープやクリームで油分が奪われるのですから、皮脂なんぞ気にしないことです。毛穴を開き、髭を柔らかくしなければ、剃る時点で肌へ余計な負担がかかります。

逆に乾燥肌、敏感肌であれば、常識的に考え、負担を軽くすることを考えましょう。乾燥肌の方はプレシェーブ、アフターシェーブとしてオイル分を補給するとか、もしくは石鹸ベースのシェービングソープやクリームを避けるとかです。この場合はお湯の温度は低めが良いでしょう。事前に髭へ十分な吸水させるか、適切なプレシェーブ剤で十分に髭を柔らかくする必要があります。そうしなければ、剃る時に肌の負担が増えます。また、油だけを付けて剃る、オイルシェービングという手法も取れます。

敏感肌は原因がわからないと対処できませんが、特定の香料に対するアレルギーが多いようです。そのため、敏感肌用の製品には天然であれ、人工物であれ、香料を使っていないのです。または香料以外、たとえばアーモンドオイルにアレルギーがあれば、アーモンドオイルを使った製品は合わないでしょう。ですから原料全部が天然物だから肌に合うわけでなく、自分の肌に合う製品を探すか、自作するのが最善手です。

つまるところ、髭剃りとは「自分」という顧客をよく知り、最適なサービスを提供することです。自分のニーズを満たす、最適の戦略を見つけることです。

敏感肌

前述の通り、敏感肌は特定の物質に対するアレルギーと言われています。その物質を避ければ、シェービングを楽しめます。外国ではどの物質がアレルゲンになっているか調べてくれる医療機関もあるようですが、日本でやってくれるかは分かりません。

人によっては、敏感肌なのに理髪店で使用する業務用の化学薬品で構成されたシェービング剤が合う人もいます。それは肌に反応する物質が入っていないか、もしくは抗炎症物質や鎮痛物質が含まれているため、そうした薬品でアレルギー反応が抑えられているかです。

天然のものでも、たとえばハッカ(ミント)油やユーカリ油には、軽い抗炎症作用、鎮痛作用があります。ただ、スーとして気持ち良いためだけに入っているわけでありません。敏感な方は避けがちでしょうが、こうした効果を利用する方法もあります。

床屋さんの中には、プレシェーブ剤の代わりにメンソレータムを蒸しタオルの前に使用する人もいます。メンソレータムはワセリンを精製し、昔ながらの抗炎・鎮痛作用のあるメンソールやカンファー類を配合した塗り薬です。ワセリンは通常固く塗りづらいものですが、塗り薬にでも基剤として使われます。皮膚への刺激性はありません。鉱物油のため、皮膚に吸収されずに覆ってくれるのです。床屋さんの真似をして、プレシェーブに使う方法も取れるでしょう。

毎回カミソリ負けを起こすために、自分で敏感肌だと思い込んでいる方も、中にはどうやら存在しているようです。技術が未熟でカミソリ負けを起こしている場合、当然ながら製品を取っ替え引っ変えしても、解決しません。

幸いなことに現在はYoutubeに様々なシェービングビデオが公開されています。他の人の剃り方は技術向上の参考になるでしょうから、言葉はわからなくても、いろいろな人の剃り方をご覧になってください。

特に怪我をしやすい一枚刃で剃る場合、添え手をして皮膚を引っ張りながら剃ることが大切です。引っ張ると皮膚に負担がかかるような感じがしますが、適切に引っ張ったほうが、剃る時に負担がかかりません。怖がらないことです。

カミソリで剃る経験が少ない人の場合、髭の方向を確認するのと合わせて、どこをどの程度の強さで、どちらに引っ張ると髭が立つのかを確かめておくのが良いでしょう。いざカミソリを持つと、いきあたりばったりになりがちです。事前に確認しておきましょう。

例えば私の場合ですが、頬の髭は軽く上に引っ張ると、立ち上がります。逆剃りの方向に指で撫でてみると、ジャリジャリと音がします。しかし、適切な力以上で引っ張ると髭が上を向いてしまい、今度は下から上へ撫でてみても、髭の触感が無くなります。

皮膚の引っ張り方も指で引き上げるのか、手のひらで撫でるように引っ張るのかとか、いろいろな方法があります。鼻の下のくぼみは左右に指で広げながら剃るとか、口角のところは口を上下へ細長く開けるとか、あごは下唇を口内にへ巻き込むとか、口の周りは裏から舌をあてるとか、皮膚の引っ張り方はいろいろありますので工夫しましょう。

ただし、裏から舌をあてたり、狭い部分を剃るときは、その箇所に力が集中するため、刃を強くあて過ぎないように慎重に剃りましょう。

また、剃ることに夢中になり、泡のない部分を何度も剃るとカミソリ負けします。石鹸ベースであれ、ジェルであれ、一度剃った肌には僅かに残り、すぐに乾燥し、べたつくものです。そんな状態の肌を刃でこすれば、カミソリ負けします。必ず十分に水分があり、つるつる滑る摩擦の小さな状態で剃りましょう。

乾燥肌

食物アレルギーになる原因の一つが、乳児期の時に乾燥肌対策に塗った薬やオイルの成分により起こされることがわかってきました。皮膚を保護するために塗った薬やオイルに食品依頼の成分が含まれていると、それが荒れた肌から体内へ侵入します。体は異物と認識し、抗体をつくります。それが、食物アレルギーの一因です。

髭を剃る頃は、もう大人ですから、あまり神経質になることはありません。しかし、乾燥肌には適切なケアが必要です。乾燥により刺激を受けやすくなります。乾燥すると痒みを覚えがちです。皮膚のバリヤ機能が落ちているからです。

多すぎる食事や体重といった問題がなければ、皮脂が多すぎるのも肌の乾燥が原因と言われています。足りない皮脂を補うために大量に出すようになり、それが習慣化されます。

ですから、乾燥肌であれ、脂質過剰であれ、適切にオイル分を補うと状態が改善されます。

アルコールが含まれないアフターシェーブ・ローションを選びましょう。アルコールは肌を乾燥させてしまうからです。外国産で英語表記の場合、基本的に「スプラッシュ」はアルコール入り、「バム」はアルコールが入っていないタイプです。

もしくは、メンソレータムでもワセリンでもかまいません。肌に合うローションを探すため、下手に苦労するなら、ワセリンを選ぶのは悪い手でありません。基本的に肌を刺激しないからです。

ワセリンを選ぶときは、精製度の高い製品を選びましょう。ワセリンの不純物は硫黄成分で、日光があたると酸化して、肌にトラブルを起こすことがあります。日本製のワセリンで最高に精製されているのはサンホワイトです。通常は医薬レベルと化粧品レベルでは、医薬品レベルが高品質です。サンホワイトは化粧品レベルですが、医薬品レベルより遥かに精製されています。それは、医薬品の場合、値段が決まっており、精製度を上げるコストをかけると商売にならないからです。化粧品原料であれば自由に値段が決められるため、実現した商品です。もともとは、アレルギーのパッチテストの基剤として開発された、超高水準の製品です。そのため、下手なクリームより値段は張ります。

もう一つ、保湿成分にはグリセリンのように水分を保持するものと、油脂のように皮膜を作り、蒸発を防ぐものがあります。両方共含まれているタイプのローションであれば良いのですが、ワセリンのように皮膜を作るタイプのものを使用する場合は、使用前に水分保持タイプの製品、もしくは水で薄めたグリセリンを使いましょう。

同一ブランドで、保湿剤としてアフターシェーブローション、皮膜保護としてアフターシェーブクリームを用意しているメーカーもあります。基本は保湿成分、皮膜成分になっています。皮膜成分は通常油脂ですから、先に塗ってしまうと水ベースの保湿剤を弾いてしまうからです。

ところが、2つの順番を逆に塗るように説明している製品もあります。成分を調べたことがありませんので、どういう仕組みなのか、何が含まれているのか分かりません。ご利用する場合は、成分に目を通したほうが良いかもしれません。

ブラシで髭が起きる??

シェービングブラシを使ってソープやクリームを泡立てる場合、髭を起こすようにすると、髭が起きたままになり、シェービングがやりやすくなるという説明をたまに見かけます。

ご存知の通り、髭は固いものです。水分を含めても、柔らかいと言えるほど柔らかくはなりません。

シェービングブラシは穴熊の毛が上質で、柔らかいです。床屋さんで一般に使われるのは、馬や羊などの混毛です。こちらも柔らかいですよね。しかも、肌の上で泡立てる時は毛先を使います。外人のビデオで、ブラシが潰れるまで押し付けて泡立てていますが、そんなことをしたら確実にブラシが痛みます。

その柔らかいブラシで髭が起きるでしょうか。つまり、顔の上で泡立てたのであれ、手のひらやボールの中で泡立てたのであれ、顔に塗り終わったとしましょう。通常は柔らかい箇所から剃り始め、最後は口元か顎の髭が最後になります。

塗り終わってから、最後の髭に取り掛かるまで、30秒から数分かかるでしょう。もし、柔らかいブラシにより固い髭が起きて、最後の髭を剃る時点まで髭が起きたままになっているとしたら、多分あなたはもう死んでいて、皮膚が腐り、毛穴が髭をもう維持できなくなっています。剃っている時に最後まで髭が立ったままの方は、生きているかどうか確認したほうが良いでしょう。

また、実際にブラシで泡を塗る場合、髭を起こす方向にのみこするわけではありません。髭がブラシで起きるのであれば、泡を塗る時の最後はいつも、逆剃りの方向にこする必要が起きます。ええ、ばからしいです。これはブラシの使い方の説明が誤解されています。

「髭を起こすように」というのは、ブラシの毛先を使ったマッサージ効果、同じく先端を使った毛穴の洗浄効果を最大限に出すために、「毛先をつかうように」というアドバイスのことです。

正しくは、「毛先を使い、髭を起こすようにブラシを使い、泡立てる」でしょう。ブラシの形にもよりますが、泡を塗る場合はブラシの腹の部分を使ったほうが、きれいに塗れます。

起きたように見える場合

中には起きたように見える場合もあるでしょう。剃る人の観察眼が鋭い場合です。

前述の通り、濡れれば髭は多少太くなり、伸びます。そのわずかな変化を認識できれば、立ったように見えることもあるでしょう。

通常、髭は皮脂で覆われています。油ですから、水は弾きます。お湯で洗えば、いくらかは溶けて、流れるでしょうが、多くは残ったままです。十分給水できないでしょう。

そこで、弱アルカリ性のソープやクリームをブラシで泡立てることで、この油を浮かせることができます。

短い髭はまだキューティクルがしっかりしています。キューティクルの下もアミノ酸がぎっしり詰まっていて、固いわけです。ソープやクリームが弱アルカリなので、キューティクルを開かせることができます。開いてしまえば、その間を通って水分が中心部へ染み込みやすくなり、柔らかくなると考えられます。

タオルで温めるなど事前処理をしないで、フェイスラザー(顔で直接泡立てること)を行う場合は、じっくりと時間をかけると、油が取れ、かけた時間の間に水分が吸水され、髭が柔らかくなります。洗顔以外の事前処理をせずにクラッシックシェービングする方の多くは、これに時間をかけ、髭を柔らかくし、肌へのダメージを最低限度にしているわけです。

水分を含めば髭は膨張し、太く長くなります。より目立つようになります。それが「起きた」ように見えることもあるでしょう。

まあ、通常は泡の下で起きる変化です。いったん塗った泡をわざわざ外して、洗う前と比較しませんので、視認はしませんね。

ビデオ紹介

今回、この記事を書くにあたって髭剃りのビデオも検索し直しています。まっとうな説明をしている動画を見つけたら、紹介していきます。

ほぼ私の考えと一緒です。唯一、刃を剃る方向に対してやや斜めにする方法の説明のしかたが異なっています。私は進行方向に対して垂直ではなく、やや斜めにして動かすと説明しますが、意味合いは同じです。

もう一つ、いつも斜めにする必要はなく、垂直で動かしても剃り味が良ければ、構わないと思います。

切れ味がいまいちの時のみ、やや斜めにすることをおすすめします。要は包丁と同じである程度硬いにんじんなどを切るときは、そのまま垂直におろしても、通常問題ありません。とても硬いかぼちゃの皮などを切るに、包丁を食い込ませるにはやや斜めに包丁を入れるのと同じです。カミソリでもやや斜めにしたほうが切りやすくなります。

刃が十分に鋭い時は、垂直でも肌に負担はかかりませんし、切れやすい刃を斜めにすることで更に鋭くして利用するのですから、ちょっとしたコントロールミスでも肌を切りやすくなります。

英語ですが、丁寧に説明されています。字幕も用意されていますので、英語が聞き取れなくても読める方なら、細かい点まで理解できるでしょう。

ただ、自社のプレシェーブオイルを「水に溶けるタイプだ、だから洗面所やカミソリを汚さない」と説明しているのですが、オイルと言っても原料がオイルだというだけで、実際は液体石鹸です。そりゃ、洗面所やカミソリを汚しません。

わざわざこれを購入するなら、日本の石鹸製造会社が出している洗顔用の液体石鹸で代用できます。それよりも、普通の石鹸で事前に顔を洗うほうが、同じ効果もあり、安上がりです。

ビデオ中に「泡が付いていないところは剃るな」と説明していますが、3パス目にそれを破っているのが見て取れます。これくらいの方でも、剃ることに一生懸命になると、やっちゃいがちです。注意しましょう。

もう一つのポイントは、2パス目で出血していることです。このビデオに限りませんが、シェービング用品を売っているような、シェービングに慣れている人であっても、たまに失敗します。ですから、たまに出血したからと言って、自分は下手だと卑下することはありません。

記事が長くなり、一度書いた内容を消すなど、書きづらくなったため、パート2へ続けます。

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